「ネコ」は因縁ものの定番としては「佐賀の化け猫騒動」という江戸時代の小説(?)より始まり
以来、過去の罪業を糺すために成敗(?)をするというパターンが多い。
楳図かずおもご多分にもれず、少女まんがに掲載するときはこのパターンを踏襲している。
しかし、楳図の「ネコ」ものはそう多くないのである。
「猫面」(1963.佐藤プロ.単行本)
「半魚人」「影姫」の礎となっている作品。極悪非道の拷問シーン,人間改造シーンは目を被うばかり!
ストーリー:猫のような顔をした城主の横恋慕により美男の家来と、娘の父親が残酷な目にあうお話。
城主そっくりに改造された美男子が復讐のために結局は城主を殺し、なりすますが…。
「ねこ目の少女」(1965.講談社.少女フレンド.連載4回)
加賀の城主のネコぎらいから、生まれた双子の娘のひとりは「ネコ」そっくりだった!
それから現代、血筋の双子の娘のひとりが突然「ネコ」のような行動を取るようになる。
事故により、ネコ目の少女は死ぬが嵐の晩、墓場からよみがえり…。
「黒いねこ面」(1966.講談社「少女フレンド」.連載16回)
同じく因縁ものの定番。城主のわがままにより殺されたご典医の愛猫「クロ」が
復讐を果たす。がその呪いは現代にまで続いており、血を引く柴田家で生まれた子供は
「ねこ」そっくりだった!こっそりと子供を取り替えたが、12年後その「ねこ」娘が
整形してくれと、柴田家のもとを訪れる…。
「怪談・呪いの整形美女」というタイトルでもTV化されている。
「ねこ目小僧」(1968~1968.少年画報社「少年画報」「少年キング」連載.1976.小学館「少年サンデー」)
妖怪「ねこまた」が生んだ子供は半分ねこで半分人間のできそこないだった。「ねこ目小僧」のゆく所で
不気味な事件が発生する!昨今のホラーエッセンスを巧みに織り交ぜた作品の数々は、今なお語り継がれる
内容ではないだろうか?